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2012年2月 1日 (水)

関節リウマチ:早期診断の新基準導入

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※- 関節リウマチ:早期診断の新基準導入

薬物治療でかなりの改善

関節に腫れや痛みが起き、骨の変形にもつながる関節リウマチの薬物治療がこの10年でめざましく進歩した。

早期発見・早期治療すれば、9割近くの患者の症状改善が果たせる。

日本リウマチ学会(東京都港区)は早期診断の新基準を導入して普及に努めており、患者の症状に応じた積極的な治療が展開できる道が開けている。-website-(坂口至徳)

患者は60万人以上

関節リウマチは、病原体などを排除するはずの体内の免疫システムが自分を攻撃するという異常によって関節を包む膜(滑膜(かつまく))に炎症が起こり、腫れや痛みが生じる病気。

治療としては、薬物療法や手術による外科治療がある。

適切な治療を受けずに炎症が長引くと、関節の骨が破壊され、変形してしまうこともある。

日本人の患者は約60万~100万人とされ、特に女性に多いという。

岡山県に住む30代のA子さんは2人目の子供を出産後、右手の関節が痛むようになった。

「リウマチかもしれない。でも授乳中なので、薬を飲めば乳児に影響が出る」と思った。

しかし、右手が腫れて授乳するのも困難になったため、病院を訪れた。レントゲン撮影では右手首の関節は壊れていないとされた。

だが、MRI(核磁気共鳴画像診断装置)のデータでは、典型的なリウマチの所見である虫食いのような骨びらんが起こっていた。

このため、母乳での育児をやめ、薬物の投与など積極的な治療に取り組んだ。今では快方に向かっている。

「リウマチは治らないという古い考え方はもう通用しません。発症後、半年以内の早期に適切な薬物治療などを始めれば、関節の変形が起こる前に進行が食い止められ、患者の炎症や痛みの症状が抑えられる寛解(かんかい)という状態にも持っていけます」と、川崎医科大学付属病院(岡山県倉敷市)でリウマチ外来を担当する守田吉孝講師は話す。

早期治療で寛解に

注目されている薬は、免疫にかかわる細胞(T細胞)や物質(サイトカイン)を直接調節できるバイオ(生物学的)製剤で、6種類ある。

守田講師は約14年前、米ミシガン大に留学し、いち早く欧米で始まったバイオ製剤の劇的な治療効果を目の当たりにした。

バイオ製剤や、サイトカインの産生を抑える免疫抑制薬などを使った早期治療で、80~90%の患者に改善が見られ、寛解に近い状態になったのは30~40%という。

守田講師は「関節リウマチの診断が確実になり、治療の開始は早ければ早いほど効果があります。免疫を抑えることによる感染症のリスクなどがありますが、今後の生活のことを含めて医師とよく相談し、関節の変形が起こる前に積極的に治すという希望を持って治療してほしい」と話している。

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【 用語解説 】 関節リウマチの新診断基準

 欧米のリウマチ学会が早期診断のために作成した基準を導入した。

チェックする項目は、<腫れや痛みがある関節の数>、<血液検査による免疫の異常や炎症反応の有無>、<症状の持続期間>。

症状の程度を点数化することにより、治療の効果を客観的に評価して治療方針を立てやすくしている

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